米債金利上昇がドル円支援も1/20以降は不明
2021年01月12日
お疲れ様です、岡三オンライン証券の武部力也です。
さて、整理しておきたいのは米債長期金利が昨年3月以来の高水準となる1%を超えて、現時刻
は時間外米10年債金利は1.1563%迄上昇したことです。(これがドル円上昇を支援しています。)
ある意味、予想外のスピード上昇でこの背景は先日の米ジョージア州上院議席の決選投票で
民主党が勝利し6年ぶりに上院主導権を奪還し、これを以て次期政権は勿論、下院と今回の
上院選挙で議会運営も民主党主導となる「トリプルブルー(政党カラーが青色)」が成立し
たことが大きな要因とされます。
民主党が勝利し6年ぶりに上院主導権を奪還し、これを以て次期政権は勿論、下院と今回の
上院選挙で議会運営も民主党主導となる「トリプルブルー(政党カラーが青色)」が成立し
たことが大きな要因とされます。

市場は「財政支出拡大」と「景気浮揚」を見込む一方で当然、副作用としては米財政赤字拡大に
伴う米債価格の下落を見込んでいます。
今般は機関投資家やマクロ系ファンドによる米債運用比率の見直し、米債から米株に移すことで、
米債価格下落・米債金利急上昇を引き起こした、との指摘も聞こえます。
今般は機関投資家やマクロ系ファンドによる米債運用比率の見直し、米債から米株に移すことで、
米債価格下落・米債金利急上昇を引き起こした、との指摘も聞こえます。
(勿論、円事情としては財務省、金融庁、日銀による3者会合が昨年7月以降開催されていなかった
のにも関わらず1/7の緊急事態宣言を大義としたか、緊急3者会合が行われ、結果として1ドル102円
台での牽制事実も大きなポイントです)

ドル円もこれに連なりスルスル〜と上昇したのは概ね想定内ですが、焦点はその継続性であり今後、
ドル円が一段高となるか否かは米連邦準備理事会(FRB)のさじ加減次第と思われます。


1/20の米大統領就任式後にイエレン新財務長官とパウエルFRB議長のコンビが米景気、そして
金利上昇での企業負担、業績を圧迫しかねない米金利上昇を果たして看過するのか否か。
また、不測の事態になりえるのか、先日の米議会不法占拠と乱入の扇動責任として
米下院民主党は11日、トランプ大統領に対する弾劾決議案を提出。
大統領の地位から排除するとともに将来の大統領職復帰を阻止する狙いも指摘されています。

一方でFBI米連邦捜査局はバイデン次期米大統領の就任式に向けて武装グループによる抗議行動が
計画されていると警告を発しており、米暴動、米政治懸念が今度は米債買い再シフト、米金利低下
を呼び込むかもしれません。
ドル円は上値追いを警戒する一方で急落も警戒したストップエグジットラインも認識したうえで
の取り組みが求められそうです。
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