先刻の取材内容から。

2010年08月17日

お疲れ様です、岡三オンライン証券の武部力也です。

さて、8月も折り返しとなりましたが、中長期の米金利の低下が進んでおり、今月前半のリスク回避
進行が改めて萌芽してきた兆しも感じます・・。

 

0817ドル円と米10年債
出所:岡三オンライン証券:e-profit FXチャート・日足/米ドル円/米10年債金利

テクニカル的にはフラクタル分析でドル円と米10年債金利動向を比するとそのシンクロ走行は顕著に伺え、
それぞれの準相関関係が有用と見て取れます。

 

僭越ですが先刻、某大手金融情報べンダー様に取材を受けました。いずれかのニュースでお目に触れ
れば幸甚です。

取材にお答えした内容は以下です。

--------------------------

●展望なき正直者の日銀

○1999年2月11日に実施した当時の速水優総裁が「ゼロでやっていけるなら、ゼロでもいいと思うが〜」
と発言したことをきっかけにゼロ金利の呼称が付いたとされているが、数年にも及ぶ手詰まり観は些か
痛々しい。

○「欧米列強」は物価下落と景気減速に悩まされているなか、自国の通貨安を誘導することで輸出主導
による景気浮揚を目指している。特に米国の場合、オバマ米大統領が今年1月の一般教書演説で
「5年間で輸出を倍増、200万人の新規雇用を生み出す」目的を打ち出したことに加え、バーナンキFRB
議長は「日本型デフレ」の回避に全力を尽くしている。今のゆるやかなドル安は政治的思惑と一致して
いると感じる。

○対して日銀は政治的には「正直者」だ。特に先週10日の日銀とFRBの動きは明暗が分かれた。
米国は追加緩和で自国通貨安を一段と加速させる自国の利益を優先するスタンスを明確にした一方、
日銀は「景気回復は継続している」との見解を維持し、なんら行動を起こせなかった。
日銀は亡霊のごとく残っている「友愛精神」を貫き、米国の意思を優先したのかもしれない。

○2004年3月期以来、政府・日銀は介入していない。当時は120円から103円にかけてドル安円高が
進行し、日経平均株価は1万円維持のためのカンフル剤投入だったわけだが3月1-16日だけで、
4兆7,026億円相当のドル買い・円売りがなされ、その後は株価の上伸軌道から、介入はなくなった。

○以来、世界金融システムの複雑さから日本当局の単独意思は示しづらくなったことも事実であり、
株価維持を大義、とするなら9000円維持の有無がひとつの試金石か?

○今の日本当局に求められていることは為替介入あるいは追加の金融緩和だが、両対策の効果は限定的
になるとの見方が多い。単独での為替介入の効果は限定される上、当座預金のお金をじゃぶじゃぶに
する追加の金融緩和の効果も、経済に与える影響は小さいだろう。
となれば、空虚的な口先介入か公的機関の円投による外債購入ぐらいしかなく「無策のなかの有策」と
いえる。

○経済対策の矢面に立たされ追い込まれている日銀だが個人的には日銀がなんらかの追加の金融緩和を
起こすと見ているが、そのアクションはもう少し先か。
日銀の金融政策決定会合の日程は9月9日、10月5日、10月28日となっている。
また、米国のFOMCの次回開催は9月21日で、10月の開催はない。日銀が米国に対し、なんらかの気を
使っているのであれば、アクションを起こすのは次回FOMC通貨後の10月5日になるとみている。
昨年12月以降、今年3月、6月と日銀は3ケ月ごとになんらかの追加緩和を実行してきたため、
「次回の緩和は9月」との見方も出来る。ただ、現時点では10月まではなんら追加のアクションは起こ
さないとみている。


○日本政府観光局の訪日外国人旅行者数の推移を見ると最近はユーロ安円高の影響を受けてかヨーロッパ
からの訪日者数の減少が窺われ、逆に東京金融取引所(くりっく365)でのドル円及びユーロ円での買い
建て比率は春先以来の水準を上回る勢いだ。
米商品先物取引委員会(CFTC)シカゴマーカンタイル取引所(CME)国際通貨市場(IMM)での、10日時点
の円の買い越し幅が昨年12月1日以来の水準に膨らんでいる。
昨年11月27日1ドル=84円78銭を記録し、それから95円目前までの反転は記憶の新しいところ。
一部報道では金券ショップをはじめ外貨交換店からは円高の影響を受け、外貨が底を付いている、と
されており、個人投資家の動向からセンチメントの反転を期待したい。

-------------------------------------

以上、憚りながらお答えいたしました。

ドル円パッと見テクニカル。
焦点となる主戦場は85円台前半・・・。
引き続き小刻みなトレード対応がリスク管理に繋がる、と考えます。
0817ドル円と米10年債
出所:岡三オンライン証券:e-profit FXチャート・60足/ドル円



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力也のFX道場 

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コメント一覧

1. Posted by たかさん   2010年08月17日 12:37
5 武部さんいつもお世話になっております。相場の分岐点で神経質な動きを続けていますが、1つご質問させてください。

最近の円高局面 特にNYで安値引けした時、東京入り前 8時前後からドル円の売り玉が入っているような気がしてますが?
これは輸出だけの売り玉なんでしょうか?ゴト日のNY安値引けの時も同じ現象が出てる気がしています。
もし輸出ば売っているなら、何でこんな早い時間に出すのか?
NYが円安方向で引けた時は買い玉が多いような気がしています?

東京時間は基本的に取引はしないようにしているんですが、この値動きが分からないもので教えていただきたく思います。
2. Posted by カタラン   2010年08月17日 12:56
まぁ、相場だということを忘れずに。
3. Posted by 武部力也   2010年08月17日 13:10
たかさん様
そうですね、、確かに、、。
但し、”朝いち”から凄まじい「買い指値」がインターバンク市場では話題です、、、。
対して”朝いち”から売りし掛けの試し撃ちなのでしょうか?正直わかりませんが、株が始まる前のリスク回避、というのは考え過ぎでしょうか??
夏休みの宿題、、と言う感じです。
いつも御声援、恐縮です。夏風邪が流行っているようですので御自愛下さいませ。
4. Posted by 武部力也   2010年08月17日 13:14
カタラン様
そうですね、その通り、、と書くと身も蓋もないのですが、神のみぞ知る相場、謙虚に接しないといけないですよね。
今後も御指示、御鞭撻のほどを宜しくお願いいたします。

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プロフィール
武部力也(たけべ りきや)
岡三オンライン証券(株)
投資情報部長 兼 シニアストラテジスト

【経歴】
東京都出身
1989年
日本大学法学部卒業・東京短資入社。トウキョウフォレックス、トウキョウフォレックス上田ハーロー/東京外国為替市場インターバンク(銀行間)市場・ドル円外為ブローカー。
2001年
トウキョウフォレックストレイダーズ証券・情報企画部部長、金融法人事業部部長。
2006年
トウキョウフォレックス・法人営業、営業推進部長。
2009年
岡三証券入社。
(2014年−2017年 東洋大学 社会人基礎力 特別講師)
(2012年−2018年 東京金融取引所 為替・株価指数証拠金市場運営委員会 委員)

【趣味】
剣道、映画鑑賞。

【活動】
■ラジオNIKKEI「マーケットプレス」
日本テレビ(BS/CS)「NEWS24まーけっとNAVI」
東京MXテレビ「東京マーケットワイド」「WORLD MARKETZ」
ほか、日経CNBC等に定期出演、金融系マーケットメディア、新聞、経済誌などでレポート執筆
■公式ブログ「力也のFX道場」
■公式動画「株と為替の売買シナリオ」

【著書】
「勝ち残りFX」(扶桑社)


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