年末相場の特性と30日水曜日の東京ドル円戦略。
2009年12月30日
お疲れ様です、、岡三オンライン証券の武部力也です。
本日の東京株式市場は大納会です。
これまで、大発会・大納会は半場立会いだったのが、今年の大納会から終日売買に変更されます。また東証は来年1月4日から、現物株取引の次世代システム「アローヘッド」を稼働させます。特に注目されているのは約定処理能力の大幅向上で注文処理速度が従来の約3秒から5ミリ秒に縮まり、株価の値動きは人間の目で追えなくなるレベルになるとされます・・・。
新システム稼働に伴い、機関投資家や個人投資家の投資手法も劇的に変化する可能性があるだけに、しばらく市場自体への注目度も高まるかもしれません。
さて、年末を理由とするか、若しくは投資手法の劇的変化に対する危惧からか一旦、手仕舞うとした動きも想定できますが、10月27日以来となるドル円92円台は好感視され、また、テクニカル的には25日と75日移動平均線のゴールデンクロスが示現する可能性もありザラ場高値10767円を上回って取引を終えることができるが本年最後の動きとして期待が高まります。
出所:岡三オンライン証券:e-profit FXチャート・日足/日経平均株価
一方、ドル円相場は昨日指摘したとおり上抜け公算が強まり、深夜1時のロンドンフィキシングをきっかけに92円台乗せを果たしました。
出所:岡三オンライン証券:e-profit FXチャート・5分足/ドル円
年末時期として注目されるのは日銀の当座預金残高が30日時点で20兆2900億円となり、今年3月末以来9カ月ぶりに20兆円の大台を超えること。
大幅な資金積み増しで年末の資金需要に備える目的がある一方で相対的な「円のダブつき化」「円のアンダーパフォーム化」に作用することは否めず、主要各国中銀が出口戦略を模索する中にあって、日銀の金融政策は、唯一、実質的な量的緩和の強化によりドル円、クロス円での円安支援材料とカウントされるところです。
不謹慎ながら先日の米国航空機テロ未遂、米ナスダックOMXグループ運営のフィラデルフィア証券取引所煙災アクシデント、そしてオバマ大統領のSP問題等、経済の根幹を揺るがすものではないにしてもの不測の報道は市場を揺るがす可能性が高く、また、年末と月末、お正月休みを控えて商いが細っているだけに、92円台の輸出ドル売りやオプション絡みのドル防戦売りをこなしていくと、ドル買い戻し誘発のストップロスを断続的にヒットし思わぬドル高を呼ぶ波乱リスクには警戒が必要です。
ドル円テクニカル。
インターバンク市場では、92.20-30円、92.50-60円、93.00円前後、93.50円などでドル売り・円買いオーダーの観測がなされており、一定の達成感から?短期売り圧力も加勢しそうな気配です。
しかし、明日からは本邦の銀行休日、企業も普段の月末と違って業務を終了していることから仮に上昇が示現した場合、ドル買い戻し誘発ストップロスも取り沙汰されており、未知数な状況には変わりないものの最終的には93.00、93.30-50水準までは上値追いの可能性大として視野に入れておく必要を個人的には感じます。
出所:岡三オンライン証券:e-profit FXチャート・日足・一目均衡表/ドル円
リスク管理のほどを。
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