2021年01月13日
お疲れ様です、岡三オンライン証券の武部力也です。
さて、年末、そして年明け先週末に報じられた各大手報道機関による菅内閣支持率の急減が
影響しているのでしょうが一部永田町関係者からは勢力争いでのつばぜり合いが聞こえます。
「ポスト菅」を見据え最大派閥・細田派(実質は安倍前首相が求心力維持)の動きが指摘され
特に下村博文自民党政調会長の発言が話題です。
新型コロナウイルス対策の特別措置法改正の議論では調整力と党内主導権が期待される一方で
露骨な「菅降ろし」を企図していないのでしょうが、先日は4月の衆院北海道2区と参院長野
選挙区の両補欠選挙が予定されている中で
「二つ負けると菅政権の大ダメージになる。その後に政局になる可能性もある」
とテレビで発言。自民党候補が敗北した場合、政局になるとの見通しを示しました、
これに対して自民党派閥・二階派(志帥会)を率いる重鎮の二階俊博幹事長が不快感を露わにし
「政策のことは政調会長の意見を十分尊重するが、選挙は幹事長の責任だ。心配なきよう」
と記者会見で述べ、更に記者から2敗する事態となっても政局には発展しないかと問われると
「当然(ならない)」と明言。

一般には政権を「奪取された」、対して「擁立した」、とされる両派閥であり、発言にピリピリ
とした緊張と思惑も感じるところです。
で、当の菅首相ですが官房長官時代に設置した金融庁・日銀・財務省の三者会合スキームが
1/7に開催され、久方ぶりに3者会合での市場牽制がなされました。
菅首相・官邸の意思、意向の反映、とも読める訳で理由は急変動、円急騰、フラッシュクラッシュ
も起こっていないことでの牽制は裏を返せば水準に懸念しての証拠。
そしてそれが1ドル102円台でなされたことがポイントとなります。
1/7に開催され、久方ぶりに3者会合での市場牽制がなされました。
菅首相・官邸の意思、意向の反映、とも読める訳で理由は急変動、円急騰、フラッシュクラッシュ
も起こっていないことでの牽制は裏を返せば水準に懸念しての証拠。
そしてそれが1ドル102円台でなされたことがポイントとなります。

やはり心理的にも1ドル100円に近接する水準でもあり、100円割れ、95〜98円台、というのは通貨
政策をも怠っている、とした誹りにもなりかねず、内閣支持率にも影響しかねない、と危惧し、牽制
のタイミング、大義名分を同日に発令された緊急事態宣言に合わせた、と読むのが無難かもしれま
せん。
政策をも怠っている、とした誹りにもなりかねず、内閣支持率にも影響しかねない、と危惧し、牽制
のタイミング、大義名分を同日に発令された緊急事態宣言に合わせた、と読むのが無難かもしれま
せん。
内閣支持率が下がれば下がるほど円高阻止を強化する、そんな邪推・邪察も抱いた本日は歴史書に
よれば室町幕府最後の将軍・足利義昭が将軍職を辞任した日、とされます。
政治駆け引きは戦国乱世の昔も今も変わらないようです。

◎<本日の為替コメント>◎
2021年01月12日
お疲れ様です、岡三オンライン証券の武部力也です。
さて、整理しておきたいのは米債長期金利が昨年3月以来の高水準となる1%を超えて、現時刻
は時間外米10年債金利は1.1563%迄上昇したことです。(これがドル円上昇を支援しています。)
ある意味、予想外のスピード上昇でこの背景は先日の米ジョージア州上院議席の決選投票で
民主党が勝利し6年ぶりに上院主導権を奪還し、これを以て次期政権は勿論、下院と今回の
上院選挙で議会運営も民主党主導となる「トリプルブルー(政党カラーが青色)」が成立し
たことが大きな要因とされます。
民主党が勝利し6年ぶりに上院主導権を奪還し、これを以て次期政権は勿論、下院と今回の
上院選挙で議会運営も民主党主導となる「トリプルブルー(政党カラーが青色)」が成立し
たことが大きな要因とされます。

市場は「財政支出拡大」と「景気浮揚」を見込む一方で当然、副作用としては米財政赤字拡大に
伴う米債価格の下落を見込んでいます。
今般は機関投資家やマクロ系ファンドによる米債運用比率の見直し、米債から米株に移すことで、
米債価格下落・米債金利急上昇を引き起こした、との指摘も聞こえます。
今般は機関投資家やマクロ系ファンドによる米債運用比率の見直し、米債から米株に移すことで、
米債価格下落・米債金利急上昇を引き起こした、との指摘も聞こえます。
(勿論、円事情としては財務省、金融庁、日銀による3者会合が昨年7月以降開催されていなかった
のにも関わらず1/7の緊急事態宣言を大義としたか、緊急3者会合が行われ、結果として1ドル102円
台での牽制事実も大きなポイントです)

ドル円もこれに連なりスルスル〜と上昇したのは概ね想定内ですが、焦点はその継続性であり今後、
ドル円が一段高となるか否かは米連邦準備理事会(FRB)のさじ加減次第と思われます。


1/20の米大統領就任式後にイエレン新財務長官とパウエルFRB議長のコンビが米景気、そして
金利上昇での企業負担、業績を圧迫しかねない米金利上昇を果たして看過するのか否か。
また、不測の事態になりえるのか、先日の米議会不法占拠と乱入の扇動責任として
米下院民主党は11日、トランプ大統領に対する弾劾決議案を提出。
大統領の地位から排除するとともに将来の大統領職復帰を阻止する狙いも指摘されています。

一方でFBI米連邦捜査局はバイデン次期米大統領の就任式に向けて武装グループによる抗議行動が
計画されていると警告を発しており、米暴動、米政治懸念が今度は米債買い再シフト、米金利低下
を呼び込むかもしれません。
ドル円は上値追いを警戒する一方で急落も警戒したストップエグジットラインも認識したうえで
の取り組みが求められそうです。
2021年01月09日
お疲れ様です、岡三オンライン証券の武部力也です。
さて、円に関して政府は1/7に新型コロナウイルス対策として首都圏1都3県に緊急事態宣言を
発令しましたが、実はその前に財務省(岡村財務官)、日銀(内田理事)、金融庁(氷見野長官)
発令しましたが、実はその前に財務省(岡村財務官)、日銀(内田理事)、金融庁(氷見野長官)
は臨時の3者会合を開催。市場の安定を注視するとして、実質の円高牽制を示しました。


一方、ドルにおいては次期政権(ホワイトハウス)に次いで米上下院議会も民主党が制し、
今後の財政・金融政策が探られていた中で、米連邦議会議事堂が暴徒に占拠され騒然となる
騒動が発生。
ドルセンチメントの軸は次期政権と民主党政策、とした見立てが優勢な一方で前出の米議事堂
占拠事件関連は完全に収束したのか否か、不測の事態も懸念されるところです。
免責事項
- 本投資情報は、情報の提供のみを目的としており、取引の勧誘を目的としたものではありません。
- 本投資情報の公開および各コンテンツの更新については、都合により予告なく休止、変更、削除する場合があります。
- 本投資情報の掲載情報の正確性・妥当性等について、岡三オンライン証券およびその情報の提供者が一切保証するものではありません。ご投資の最終決定は、お客様ご自身の知識、経験、投資目的、資産状況等に適う範囲で、ご自身の判断と責任で行ってください。
- 本ブログの掲載情報に関するご質問等にはお答えいたしかねますので、あらかじめご了承ください。
- 本投資情報によって生じたいかなる損害についても、当社は一切責任を負いかねます。
- 本投資情報は、いかなる目的であれ当社の許可なく転用・販売することを禁じます。