2010年05月26日

お疲れ様です、岡三オンライン証券の武部力也です。

さて、今回は豪ドル円について考えました。


テクニカル的な見方。
まず、日足のローソクを見ていると昨日の形状が下影陽線(陽のカラカサ線)を表していることが確認できます。

これは酒田五法をはじめローソク足によるテクニカル的な見方だと大量の売り圧力で下落したものの、その後はそれを上回る買い圧力で高値で引けした際に見られる形状として、上昇トレンドへの転換を示唆するもの、と解釈されています。



一目均衡線で併せ見ると目先の上限としては転換線が推移する77.74水準が意識されます。

0526日足豪ドル円
出所:岡三オンライン証券:e-profit FXチャート・日足・一目均衡表/豪ドル円


但し、トレンド双行を見せるドル円チャートと比して考えると共に上値重さが感じられる一方、下値サポートもあり、横ばい形状が窺えます。

豪ドル円とドル円0526の60分足
出所:岡三オンライン証券:e-profit FXチャート・60分足/米ドル円/豪ドル円


ファンダメンタルズ的な見方。
ファンダメンタルズ的に鑑みると5月上旬に豪準備銀行(RBA)金融安定化部門責任者が「豪住宅価格は非常に急速に上昇」等、景気の過熱やインフレを抑制するために継続的な金融引き締めを意識させました。

しかし、実際の豪準備銀行の定例理事会議事録では現在の金利が正常な水準に近づいたことを示唆し向こう数ヶ月間は追加利上げを先送りし、これまでの利上げの影響を見守る姿勢を明らかにしています。

また、ごく一部の市場筋では世界的な景気後退懸念から利下げの可能性も萌芽しつつある、との見方もあるようで金利先物市場では豪準備銀が今年半ばに利下げに踏み切る可能性も織り込み始めました。

次回6月1日豪準備銀行金融政策決定会合以降の施策に対しては下方圧力の高まりも懸念されるところです。


個人的に一番懸念しているのは2010年5月2日日曜日にラッド首相及びスワン財務大臣により、豪州の将来の税制に関する政府方針が発表され2012年7月1日から資源超過利潤税(RSPT)導入が示されたこと・・。

要は豪国内の資源開発で得た事業利益に対して、最大40%課税するというもので、中国等のアジアからの資源需要によって利益を国内に還元することを目的としています。
2010 年後半に予定されている連邦総選挙を前に財源不足を補うため抜本的な税制改革に着手して勝負を賭けたラッド首相・・。

そうした国内事情も少なからずソブリンリスク(国家の信用リスク)として意識されてきているなら、豪ドルの上値重さは否めないところかもしれません。


豪ドル円戦略。
実戦的には中長期的な下降トレンドを意識しながらの短期トレード、、、となるでしょうか。引き続き、豪ドル円の動向を注視するところです。

 

今夜の材料。

20:00(米) MBA住宅ローン申請指数[前週比](前回-1.5%) 
21:30(米) 4月耐久財受注 [前月比] (前回-1.3% 予想+1.3%)
21:30(米) 4月耐久財受注 [前月比:除輸送用機器] (前回+2.8% 予想+0.3%)
21:30(ユーロ圏) バローゾ欧州委員長、会見
22:00(英)ガイトナー米財務長官とオズボーン英財務相が会見 
22:00(加) 4月新築住宅価格指数(前回+9.9%)
22:30(米) 米国株式市場(〜05:00)
23:00(ユーロ圏) バローゾ欧州委員長、アルムニア欧州委員、会見
23:00(米) ニューヨークオプション行使時間期限  
23:00(米) 4月新築住宅販売件数 (前回41.1万件 予想42.0万件)
23:00(米) 4月新築住宅販売件数 [前月比] (前回+26.9% 予想+2.2%)
23:30(米) 週間原油在庫[前週比](前回+16.2万バレル)
24:00(英) ロンドンフィキシング 
05:15(米) ラッカー米リッチモンド連銀総裁講演

○経済協力開発機構(OECD)が世界経済予測を発表
○ ガイトナー米財務長官、トリシェ欧州中央銀行(ECB)総裁と 会談(フランクフルト)
○欧州中央銀行(ECB)のゴンサスパラモ理事、フランクフルトで講演

出所:岡三オンライン証券:e-profit FXチャート/岡三グループ各社/各情報ベンダーより

ユーロ圏の債務危機がぜい弱な景気回復を阻害し、金融システムに打撃を与える可能性があるとの懸念から、3ヶ月ものLIBOR(ロンドン銀行間取引金利)の上昇など欧州金融機関のドルの資金調達問題に市場の関心がシフト。

また、「FRBがECBに対するドルスワップ金利の引き下げの可能性」と米紙が報道した下地の中で日銀のカンファレンスに出席したバーナンキ米FRB議長が現在、主要国間で実施している通貨スワップ協定について「恒久的措置は望まない」と述べて金利マネーマーケットが混乱。スワップ市場でも混乱が生じるなどリスク回避ムードの根深さが窺われます・・。

今夜も要人発言やユーロ動向からボラタイルな値動きを予想。
ファイナンシャルアストロロジーサイクル上では28日金曜日が満月であることから危険転換期入りとなりました。
0526満月

ドル円ぱっと見テクニカル。

0526欧米ドル円
出所:岡三オンライン証券:e-profit FXチャート・60分足/ドル円

 


豪ドル円ぱっと見テクニカル。

0520豪ドル円60分足
出所:岡三オンライン証券:e-profit FXチャート・60分足/豪ドル円



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力也のFX道場 

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2010年05月26日

お疲れ様です、岡三オンライン証券の武部力也です。

本日の天気予報によると上空に寒気を伴った気圧の谷が、本州付近を通過するため、雨の降る所が多く、落雷や突風の発生など不安定な天気となりそうだとのこと。

相場同様、ご注意ください。

さて、お気づきの方も多いかと思いますが(当然ですね・笑)、”力也のFX道場”のフレームがリニューアル如何でしょうか?。御指示、御鞭撻、お待ちしています。


東京ドル円戦略。
先刻、ラジオNIKKEI「集まれ株仲間」前場の「FX、今朝のショートコメント」に電話出演させて頂きました。

コメントさせていただいた内容は

リスク回避の動きが強まったが、昨欧米タイムは反転。ドル円・クロス円、ドルストレートともにほぼ「いって来い」となった。

欧米タイムに掛けては北朝鮮から「韓国との全ての関係を断絶する」との発表が聞かれるなどアジアの地政学リスクが円売り要因となっていたが5月米消費者信頼感指数が市場の事前予想を大きく上回った結果、好感されたドル買いも。米株は続落したものの、下げ幅は限定的でドルの弱材料にはならなかった。


本日の東京外国為替市場では、欧州債務危機の深刻化を意識するものの、米株が下落幅を縮小したことから、リスク回避の動きが和らぐ可能性。

目先はユーロの下値を模索する機運がいったん弱まりそうだが、但し クロス円については相対的に戻りが鈍いこともあり上値の重さが意識される
 

市場全体のセンチメントとして現状、各国ともに財政出動の余地が払底されている観から世界同時不況の泥沼化リスクを回避するうえで、各国の政策協調による信用不安の払拭が焦点。

□26-27日:ガイトナー財務長官の訪欧(ギリシャ問題に関して英独の財務相、ECB総裁と会談予定)

□日本銀行での白川方明総裁、来日中のバーナンキ連邦準備理事会(FRB)議長が講演

ドル円相場のポイント。
当時の背景とは違うもののベンチマークとするのは昨年11月末の日経株価9100円水準、ドル円86円水準での牽制経緯から、現状では若干ののりしろ感もあり6月4─5日に韓国釜山で開催される20カ国・地域(G20)財務相・中銀総裁会合までは思惑動意での横ばい推移と考える。

それまではパニック的な市場の不安心理を払拭させるような発言が主となり市場も様子見観派が強まるのでは。


本日の東京タイムで注目されるものは、北朝鮮情勢からの極東リスク。
有事の可能性に対して、地理的に近い日本も短期・単発的な影響は避けられず波乱要因にもなりかねない・・。
・クリントン米国務長官が韓国訪問

ドル円相場は今週89円前半から90円半ばに終始しており、需給的には89.00-90.50-60にそれぞれオプション設定観測があるとされるが本日がエクスパイアリー(権利行使満期日)ともされており上下どちらかにブレイクする可能性も。
基本、下降トレンドが意識されるものの、上方ブレイクの場合は移動平均の200日線などが位置する91円前後が短期上限目処。


概ね上記の内容でコメントさせて頂きました。


ドル円ぱっと見テクニカル。
引き続き、小刻みなトレードでイメージしています。

0526東京ドル円
出所:岡三オンライン証券:e-profit FXチャート・60分足/ドル円



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力也のFX道場 

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2010年05月25日

お疲れ様です、岡三オンライン証券の武部力也です。

久方ぶりにFXよろず相談へのお問い合わせ内容を掲載しました。御参考になれば幸いです。

さて、ユーロ混迷からリスク志向の投資マネーが安全志向へと流れを変え円へ。
ドルに対しても金融規制法案の米上院通過が円買いへと後押ししています。

ユーロ混迷の影響は計り知れず、米FRBの金利正常化、とした「出口戦略」も不透明感を増し、また、中国も米国の面子を立てた人民元の変動幅拡大案も此の時期では対ユーロでの急騰も想像しやすく、欧米配慮の板ばさみ状態となりました。

我が国においては円高進行が日経平均株価の足枷となり株安へ。
株安が日本経済の根幹を揺さぶり更に円キャリーの巻き戻しを起こすと言う悪循環、負の連鎖が続いています。

加えて朝鮮半島の緊張が改めて日本経済に試練を与えており2008年秋のリーマンショックを髣髴させる緊迫感も漂い始めました。


そもそもソブリンリスク(国家の信用リスク)、デフォルト(債務不履行)リスクの発生で共通するのは当該国の財政悪化や多額の経常赤字が通貨不安を起こすパターンであり、EU(欧州)がギリシャ/PIGS問題から抜け出す極端な出口戦略は
当該国をユーロ圏から切り離す(後退)
逆に財政・政治統合を深めユーロ圏完全統合を目指す(前進)

の2点・・・・。

もし財政、政治統合としたユーロ圏完全統合へのプロセスに進み、次のステージが見えれば、、、ユーロは未来に向けた大きな反転時期に差し掛かると考えますが日本に限らす強力なリーダーシップ不在は当面、出口を求めた混迷相場を続けるものと考えます・・・。

緊急出口


今夜の材料。
20:00(米) ガイトナー米財務長官、記者会見
20:00(ユーロ圏)レーン欧州委員、サルガドスペイン財務相が会見   
22:00(米) 3月S&P/ケース・シラー住宅価格指数 (前回+0.64% 予想+2.4%)
22:30(米) 米国株式市場(〜05:00)
23:00(米) ニューヨークオプション行使時間期限  
23:00(米) 5月消費者信頼感指数(前回57.9 予想59.0)
23:00(米) 5月リッチモンド連銀製造業指数 (前回30 25)
23:00(米) 3月住宅価格指数 [前月比] (前回-0.2%)
23:00(米) 1−3月住宅価格指数[前期比](前回-0.1%)
00:15(米) ブラード米セントルイス連銀総裁講演

その他
○米中戦略・経済対話(最終日)
○米2年国債入札(420億ドル)
○キャメロン英首相の所信表明/施政方針(英国議会開会)をエリザベス女王代読


出所:岡三オンライン証券:e-profit FXチャート/岡三グループ各社/各情報ベンダーより


東京午前に韓国と北朝鮮の地政学的リスクから円安へ振れる場面も見られましたが基本、こうした動きが一巡すればリスク回避的な動きからドル円・クロス円は共に上値の重い展開で考えられ、短期的には欧米市場で極東リスクを蒸し返す場面が見られても戻り売り圧力が優勢、、と考えています。

トレンド走行を比す米10年債金利(「質への逃避」として米債価格は上昇、金利は低下)とドル円チャートを見るとその上値重さから短期的な下方トレンドが窺えます。

0525ドル円と米債金利
出所:岡三オンライン証券:e-profit FXチャート・日足/米ドル円/米10年債金利
                                              
 

ドル円ぱっと見テクニカル。

引き続き”一夜完結型”でイメージしています。

欧米ドル円0525
出所:岡三オンライン証券:e-profit FXチャート・60分足/ドル円



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プロフィール
武部力也(たけべ りきや)
岡三オンライン証券(株)
投資情報部長 兼 シニアストラテジスト

【経歴】
東京都出身
1989年
日本大学法学部卒業・東京短資入社。トウキョウフォレックス、トウキョウフォレックス上田ハーロー/東京外国為替市場インターバンク(銀行間)市場・ドル円外為ブローカー。
2001年
トウキョウフォレックストレイダーズ証券・情報企画部部長、金融法人事業部部長。
2006年
トウキョウフォレックス・法人営業、営業推進部長。
2009年
岡三証券入社。
(2014年−2017年 東洋大学 社会人基礎力 特別講師)
(2012年−2018年 東京金融取引所 為替・株価指数証拠金市場運営委員会 委員)

【趣味】
剣道、映画鑑賞。

【活動】
■ラジオNIKKEI「マーケットプレス」
日本テレビ(BS/CS)「NEWS24まーけっとNAVI」
東京MXテレビ「東京マーケットワイド」「WORLD MARKETZ」
ほか、日経CNBC等に定期出演、金融系マーケットメディア、新聞、経済誌などでレポート執筆
■公式ブログ「力也のFX道場」
■公式動画「株と為替の売買シナリオ」

【著書】
「勝ち残りFX」(扶桑社)


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